【コロナ禍で倍増】3人に1人がかかる産後うつ

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こんにちは。
takaです。

先日ニュースで産後うつについて見ました。
コロナ禍になり産後うつになる人が倍増したとのことです。

私は男性だし、個人的にはあまり関係ないなと思っていたのですが、考えてみると気分が晴れなかったり、子供と向き合えなかったりした時期もあったりしたなと思い、産後うつについて調べてみましたので、紹介します。

後半に産後うつのスクリーニングで使用するアンケート調査も紹介しますので、よろしければ皆さんもやってみてくださいね。

産後うつとは

出産後に発症するうつ病のことです。うつ病の一種として分類されています。

産後の女性の体には精神的にも肉体的にも多くの変化が起きています。
ホルモンバランスの乱れや出産そのもののストレス、育児の疲労などの様々な要因に加え、個人のストレスに対する耐性や環境など複合的な要因で発症します。

早ければ、産後1週間程度から発症し、10%程度の人がかかると言われています。
そのため、特に珍しいものではなく、決して自分だけが弱かったりするわけではありません

産後うつの主な症状は下記の通りです。
こういった症状が2週間以上続くと産後うつの可能性があります。

・気分が晴れない
・育児や家事をする気力が出ない
・イライラ
・不眠
・母親失格だと自らを責める
・死にたい・消えてしまいたいと思う

なお、妊娠中にもうつ病を発症することもあるため、産後に限らず、妊産婦のうつ病ととらえた方が良いかもしれません。

マタニティ・ブルーズ

産後うつとは別にマタニティ・ブルーズ(もしくは、マタニティ・ブルー)という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

出産後2日~5日から発症し、涙もろさや不安定な気分、抑うつ、イライラなどが主な症状で、経験した経産婦さんは全体の20~30%と言われます。

マタニティ・ブルーズは、産後の軽症うつと言われ、産後うつと異なり2週間程度の短期間で消失します。

自殺や幼児虐待につながる可能性

産後の精神不安は妊産婦の自殺や児童虐待とも関連があることが分かっています。

日本産婦人科医会が発表した母体安全への提言2020では、産後1年以内の妊産婦の死亡原因のうち、6%が自殺と発表しています。
また、東京23区で2005年から10年間に63人が自殺で亡くなったことも分かっています。

日本産婦人科医会HPより

また、厚生労働省が発表している「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第18次報告)」では、虐待死が発生した家庭の実母の心理的・精神的問題等について調査を行っています。

調査結果によると「マタニティ・ブルーズ」が8.5%、「産後うつ」が10.6%、「うつ状態」が8.5%、合わせて27.6%と、虐待死が発生した家庭の実母の3人に1人が精神面に問題があったことを指摘しています。

実は男性も

産後うつは、女性のものと思われがちですが、育児をしている男性にも同様の症状がみられることがあるようです。

国立成育医療研究センターが1歳未満の子供がいる夫婦に行ったメンタルヘルスの不調に関する調査では、男性の11%がメンタルヘルスの不調のリスクありと判定されています。
これはわずかですが、女性を上回る結果です。

国立成育医療研究センターHPより

この調査はうつ病と診断された割合ではありませんが、日中は仕事と向き合い、帰宅後や休日は育児を頑張るお父さんの負担も大きいことが分かります。

コロナ禍で倍増

神奈川県立保健福祉大学が2022年に行った調査によるとコロナ禍で出産・育児を経験した産婦の約 30%(28.7%)が産後うつ状態にあることが分かっています。
コロナ禍以前の割合は14.4%ですので、倍増しています。

コロナ禍により人との接触を控えるようになり、友人や家族に相談できない、医療従事者に産後の体調や育児について相談できなかったこと、新生児訪問・乳児検診・ワクチン接種が中止されたことなどを要因として挙げています。

参考文献:神奈川県立保健福祉大学HP

我が家でも

この記事を書くにあたり、妻とも話をしましたが、産後1~2カ月は妻も涙もろかったりしたとのことです。
私に言われたことで泣いたとも。。。ごめん!

私も以前記事に書いた通り3カ月経過した辺りがピークで疲労が出ていて、1日中寝ていたり、子供とも接触を避けたりしていました。
今考えると産後うつとまではいかないものの、精神面で不調をきたしていたのかなと思います。

妻が居たので、私は妻に頼ることができましたが、1人で全部こなして、逃げ場がないと考えるとぞっとします。

産後うつの評価方法

イギリスで開発され、国際的に広く普及しているエジンバラ産後うつ病自己評価票を紹介します。
市区町村のスクリーニングでも使用する評価方法ですので、皆さんもぜひやってみてください。

下記の質問に回答しながら()内の点数の合計をしてみてください。


ご出産おめでとうございます。
ご出産から今までのあいだにどのようにお感じになったかをお知らせ下さい。
今日だけでなく、過去 7 日間にあなたが感じられたことに最も近い答えにアンダーラインを引いてください。
必ず 10 項目に答えてください。

例) 幸せだと感じた。
はい、常にそうだった
はい、たいていそうだった
いいえ、あまり度々ではなかった
いいえ、全くそうではなかった

“はい、たいていそうだった”と答えた場合は過去 7 日間のことをいいます。この様な方法
で質問にお答えください。

〔質問〕
1.笑うことができたし、物事の面白い面もわかった。
(0)いつもと同様にできた
(1)あまりできなかった
(2)明らかにできなかった
(3)全くできなかった

2.物事を楽しみにして待った。
(0)いつもと同様にできた
(1)あまりできなかった
(2)明らかにできなかった
(3)全くできなかった

3.物事が悪くいった時、自分を不必要に責めた。
(3)はい、たいていそうだった
(2)はい、時々そうだった
(1)いいえ、あまり度々ではなかった
(0)いいえ、全くそうではなかった

4.はっきりとした理由もないのに不安になったり、心配した。
(0)いいえ、そうではなかった
(1)ほとんどそうではなかった
(2)はい、時々あった
(3)はい、しょっちゅうあった

5.はっきりとした理由もないのに恐怖に襲われた。
(3)ほとんどそうではなかった
(2)はい、時々あった
(1)はい、しょっちゅうあった
(0)いいえ、そうではなかった

6.することがたくさんあって大変だった。
(3)はい、たいてい対処できなかった
(2)はい、いつものようにはうまく対処しなかった
(1)いいえ、たいていうまく対処した
(0)いいえ、普段通りに対処した

7.不幸せなので、眠りにくかった。
(3)はい、ほとんどいつもそうだった
(2)はい、ときどきそうだった
(1)いいえ、あまり度々ではなかった
(0)いいえ、全くそうではなかった

8.悲しくなったり、惨めになった。
(3)はい、たいていそうだった
(2)はい、かなりしばしばそうだった
(1)いいえ、あまり度々ではなかった
(0)いいえ、全くそうではなかった

9.不幸せなので、泣けてきた。
(3)はい、たいていそうだった
(2)はい、かなりしばしばそうだった
(1)ほんの時々あった
(0)いいえ、全くそうではなかった

10.自分自身を傷つけるという考えが浮かんできた。
(3)はい、かなりしばしばそうだった
(2)時々そうだった
(1)めったになかった
(0)全くなかった

※() 内は点数
※著作権は、英国王立精神科医学会(Royal College of Psychiatrists)に帰属する


皆さん何点だったでしょうか?
下記の方は要注意です。

該当した方は、一度医療機関や保健師に相談に行くことをお勧めします。

要注意
・合計点数が9点以上だった方
・質問10「自分自身を傷つけるという考えが浮かんできた」の点数が1点以上

精神的に追い詰められたときは、遠慮なく頼ろう!

精神的に追い詰められたときは、遠慮なく周りの人に助けを求めましょう。

病院、保健師、ご家族、親戚、友人、ご近所さん、保育園や幼稚園の先生などなど、どなたでもよいですので、ひとまず自分がつらいという現状を話すことが大事です。

自分だけじゃなくてみんなも頑張っているのにと引け目を感じたりする必要はありません。
話さずに自分で抱え込む方が後になってから周りへ負担をかけたり、取り返しのつかない事態へと発展する可能性があります。

無理をして子供と向き合ったり、向き合えない時期が続く方が危険です。
何よりも自分を守るため、また大切な子供にきちんと向き合うためにまずは自分のことを優先させることも必要です。

また、実はうつ病は本人では気づけない病気でもあります。
そのため、周りから「つらいときは教えてね」と声をかけたり、病院の受診を勧めるなど、サポートしてあげることが大切です。

まとめ

taka

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

いかがだったでしょうか?

この投稿をするにあたり産後うつについて色々と調べてみましたが、データ等の情報に乏しく、厚生労働省のHPでもあまり詳しい情報は見つけれらませんでした。
厚生労働省が外部委託した妊産婦に対するメンタルヘルスケアの調査結果では、約200ページあるレポートの中で産後うつに関して記載があるのは1ページだけ。。。。。
しかも、産後うつを知っているか否かの認知のアンケート結果。。。。厚生労働省も頑張ってもらいたいです。。。。。

こういった情報の乏しさからも産後うつ問題に対するサポートがまだまだ足りないのかなと思いました。

産後うつは3人に1人がかかる「心のかぜ」です。
かぜですので、誰でもかかりますし、うつになることは恥ずかしいことでは一切ありません。

自分のため、そして子供のためにもきついときはSOSを出すようにしましょう。

そして、周りで出産した人が居たら、「元気?大変?」と気軽に声をかけてあげましょう。
何気ない一言に救われたり、助けを求めることができるかもしれません。
我が家もあまり交流の無かったご近所さんが声をかけてくれたりしただけで、心強いなと思いました。

今回の投稿が少しでも皆さんのお役に立てたらうれしいです。

それでは!

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